「木」まぐれエッセイ
vol.30
平成29年10月23日

SEISHIN建築設計の北村さんについて

彼の家造りに対する考え方に共鳴する部分があり,これからは私の培ってきた経験やノウハウを開示していきながら引き継いでいきたいと考え提携をする事としました。
又,施工に対する不安を少しでも取り除いてもらう為にも第三者による検査が安心材料になると考え,性能評価の検査員資格も有している彼に協力を仰ぐ予定です。併せて,お引渡し済み建物の経年による対応もお手伝いしてもらう考えです。
自然素材を使う事は勿論,日射や風という自然エネルギーをいかに取り入れていくか,省エネ基準の適合が義務化されていく中で,家造りにとって何がより大切かを追求し,住み継がれていく住まいを共に手がけていきたいと考えます。

「木」まぐれエッセイ,前回の掲載を見ましたら5年経ってしまいました。この場合, 三日坊主で掲載をしなかったのではなく,会社が存続しているか疑問に思われた方もいらっしゃるかと思いますが,頑張っています。
2年ほど前に,かこさとし先生から「集大成を」と言うお言葉で展示室を手がけさせて頂きました。
自然素材を取り入れた,優しい建物が出来たと自負しています。満足をしていただいたようで,達成感からくる気の緩みが少し出てしまったようです。
気を入れ直して,今までどおりに,満足をしていただける家づくりをしていきたいと思います。

先日,新聞のコラムで中小企業の復活を望まれる方が
「売れるものが良いとされる社会ではなく, 良い物が売れる社会になってほしい」と訴えていました。

最近は以前にも増して,規格化された商品としての家に目を向ける傾向にあるようです。
車の購入などと同じ感覚で手に入れられるようです。
車などは躯体の性能や内装,外観など,自分の好みに合わせやすい選択肢が豊富にあり時間を余りかけないで手に入れる事が可能です,又,流行に合せ買い替えることも容易です。
家をというものは,長い期間,生活を営む器ですから,しつかりと時間をかけて造るべきだと考えます。住み心地を左右する間取りやインテリア,設備などを安易に決めたり,住み手のこだわりなどは簡単に妥協したりするものではないと考えます。
「家を売る」ところから商品として購入するのではなく,自由な設計の納得のいく住まいを「家を造る」ところと一緒に手に入れて頂ければと思います。

家を建てるという事は,何もない状態からすすめていくわけですから,イメージが湧かない,建築用語が解りづらい,難しい,理解しづらい,結果面倒臭いとなるようです。が,そうはいっても,完成してから気に入らないから建てなおすというわけにはいきません。
家造りにとって大事な事は,少し勉強(多ければ多いに越した事はありません)をして頂いた上で,どのような建物を建てたいのかの要望や希望,このような暮らし方をしたいとか,こうして欲しいという事を依頼先にしっかりと伝えるべきと考えます。
依頼先を選ぶにあたっては,暮らし方の要望希望を理解してくれているかを判断した上で,以下のことを確かめられたら如何でしょうか。
  1. 平面図,立面図の提案だけではなく,完成予定建物の鳥瞰図(ちょうかんず=高い位置から見下ろしたように描いた図)や内観パース,外観パースなどを提示しわかり易く進めてくれる事,
  2. 希望が叶わないところがあれば,何故かを明確に教えてくれ,齟齬が生じないような進め方をしてくれる事,
  3. 不明な点についての理解できる回答,内装や外装の仕上げ材等についてのメリット,デメリットを正しく伝えてくれる事,
等,コミュニケーションが十分図れると思われる会社を探すべきと考えます。
必要と思われる部分にはしつかりと初期投資をし,維持費用がなるべく掛からない,長く住み継がれる家を手にするべきと考えます。

近年の,大型化する台風に伴う暴風雨,予想もつかないゲリラ豪雨,温暖化や都市化に伴う熱帯夜や猛暑日など気候が変動していく中で,建物の基本性能である耐震性,耐風性,耐久性,省エネ性にすぐれ,快適で住み心地の良い室内環境,維持管理がしやすい住まいを造っている所が認められるよう頑張っていきたいと思います。

vol.29へ